2020年8月18日

ヘッドホン バランス改造(AKG K701)

すでに所持しているヘッドホンは片っ端からケーブル脱着化の改造を行っていますが、最近AKGのK701を手に入れたので備忘録として改造の記録を残しておきます。

AKG(アーカーゲー)はオーストリアの音響メーカーです。K7シリーズの原点でもある本機K701は2006年に発売され一度は生産終了となったものの、最近また生産が再開されK701-Y3(3年保証)として発売された人気機種です。

同機はK702, Q701, K712とシリーズ化され個性も微妙に異なるそうですが、さすがに全て揃えるのは無理があるので原点を押さえておかねばと言うことでこれを購入しました。ちなみに本機種は、某アニメの某キャラが作中で使用していたことで『澪フォン』という名でも有名だそうです。

改造前に、軽く音を確認します。うーん、我が旗艦であるATH-AD2000Xには遠く及ばない音です。特に高音がよろしくない。が、エージングに結構な時間(50~100時間)が必要とも聞いておりますので、改造後にじっくり育ててみようと思います。

初期型は機種名の反対側に Made in Austria と記載されていますが、これは無いので後期以降の中国製。でも音に変化は無いそうです。

見ての通り、ケーブルは左側からの片出し。なので3.5mm 4極ジャックを仕込むことにします。まずサイドのメッシュ部分をピンセットなどで回して外します。傷付けたくないので慎重に。

続いて、2箇所のビスをドライバーで外します。

内部ケーブルが顔を出しました。ハンダしやすいよう、できるだけ長さを確保して合流部の根元で切断することにします。

ハイ、これで後戻り出来ません。作業しやすいよう、アジャスタもいったん外します。

4本のケーブルのうち左右は本体側を見ればわかりますので、ケーブル側を使ってテスターでプラスマイナスの確認を行います。

黄色 L+
白色 L-
赤色 R+
黒色 R-

ふむ、色つきがプラスで統一のようですね。

思った以上にスペースが無さそうなので、一番小さな基板用のジャックを使います。こちらも自作2.5mmバランスケーブルを使ってピンアサインの確認。うっかり間違えると音が鳴らないどころか、機器を壊しかねません。


ハンダ完了。写真で拡大すると汚い‥‥まだまだ精進が必要です。ちょっとでもケーブルに力がかかると隣と接触しかねませんので、グルーガンで埋めて完全に絶縁します。仮組みしてジャックを固定する位置も確認。

ちょん切ったケーブル側にもプラグを装着します。相変わらず汚いものの、完全に無理ゲーとしか思えなかった最初の頃と比べると慣れたものです。

グルーガンで絶縁してから、さらに熱収縮チューブで補強。

ケーブル側も完成です。まあ、使わないんですけどね。

アンプに繋いで音出しの確認です。緊張すると同時に、一番ワクワクする瞬間ですね。ちなみにインピーダンスの高い(抵抗値が大きい)ヘッドホンですので、スマホ直結や安物アンプではボリュームを最大にしないとまともに聞こえませんし、性能も生かし切れているか怪しいものです。

さっそく、バランスケーブル(アンプ側は2.5mm)でチェック。おお、音場もグッと広がって解像度も増した(気がします)。後はじっくり鳴らして、いや馴らしていくことでどう変化するか楽しみですね。

5 件のコメント:

  1. 突然すみません。改造やってみたいのですが、こちらのケーブルコネクタはどちらでお買い求めでしょうか?

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    1. コメントありがとうございます。
      コネクタは電気街のパーツ屋で購入したもの、輸入したものなど様々です。
      国内に売られているものも少しデザインが凝ったものは中国からの輸入品だったりしますので、そういったものはAliExpressである程度まとめて購入したりしています。

      ここで使ったものは、確かこちらのものだったと思います。
      基準としているSONY MDR-1Aにもカチッと気持ち良く填まるのでお気に入りです。
      https://ja.aliexpress.com/item/32892886094.html

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    2. 返信ありがとうございます!アリエクはよく利用しています。記載間違えてました...ヘッドホンのハウジング内に挿入しているジャックをうかがうつもりでした。お手数ですがよろしくお願いします!

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    3. こちらこそ失礼しました。ジャックは、ほとんどの場合マル信のものを何パターンか使い分けています。大阪在住なので千石電子をよく利用しますが、東京にも店舗があったはずですし他のパーツ屋でも大抵置いているかと思います。
      本記事で使用したのは、恐らくM03-A41C0と思われます。K701はもう一回改造したことがあり、その時は完全に外に出るMJ-064Hを使いました。デザインが気にならなければこちらの方がプラグも選ばず綺麗に仕上がります。本記事だとジャックが少し奥になるため、差し込むプラグ側もスペーサーのあるタイプが必要になるのです。

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    4. ご丁寧にありがとうございます!当方、東京近郊住みのため千石の店舗寄って両方購入してみたいとおもいます!

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