2015年5月31日

ブロンプトン購入から3ヶ月

英国の折りたたみ自転車、ブロンプトンを購入してから3ヶ月が経過しましたので、雑感など述べてみたいと思います。これから購入を検討されている方の参考になれば幸いです。

※画像はBROMPTON公式、並びに輸入代理店のミズタニ自転車さんの各サイトからお借りしています。

自転車が欲しいと思ったきっかけは、Ingress で歩きすぎて足裏を痛めてしまった(足裏筋膜炎)ことがきっかけです。それまでもボロいママチャリは持っていましたが、自宅周辺を走る程度なら今まで歩いてきたのと大差無し。調べてみたら電車に自転車を持ち込む輪行と言うのが楽しそうだ!ということで折りたたみ自転車を色々調べることに。

(中略)

ブロンプトンに決まりました。いや手抜きじゃ無くて、どう足掻いてもこれにしか辿り着かなかったからなんです。あれメッチャ高いんですよ(涙)。円安のせいで16~18万とかするし。もっと安いのは‥‥と色々調べました。買ってもすぐ飽きるんじゃ無いの?という恐怖。出不精は伊達じゃありません(威張るな)。

とりあえず、ホームセンターで売ってる1~2万程度のものは買ってはいけないというのは何となく理解しました。『あれは自転車じゃ無い』とまであちこちで書かれていては、別の意味で買う勇気はありません。

ではもう少し上の価格帯なら? 10万円前後なら、DAHONとかBD-1とか色々あります。どれもとても良さそうです。特にBD-1はブロンプトンと並び両雄とされることが多く、検索すると比較記事のサイトも多いです。それら全てを見て吟味した結果、買うならブロンプトンしかないという結論に達しました。輪行という明確な目的がある以上、中途半端な購入で後悔はしたくなかったのです。そしてその選択は正しく、今も全く後悔はありません。


ブロンプトンの特徴は、まずその芸術的なまでの折り畳み方です。とにかく小さい!
注意が必要なのは、小さいけど決して軽いわけでは無いと言うことです。クロ-ムモリブデン(通称クロモリ)のボディは10~12kgもあり、片手で持ち続けるには厳しい重さです。しかしその頑丈さは自転車屋の店員をして『一生もの』と言わせるほどのもの。実際、10年以上乗り続けておられる方もいらっしゃるようです(しかも既に完成されたデザインのため、ほとんど形状が変わっていない!)。

あとはとにかく試乗してみるのみ。住む地域にもよると思いますが、ブロンプトンを扱っているお店はたいていどこも対面販売が基本で通販はしてません。そりゃ、送ってみて使えないとクレームがきたら堪らないでしょう。折りたたみ、展開とも非常に簡単ですが、購入時に簡単なレクチャーを受ける必要もあります。
※メーカーの指導により2015年より通販不可になった模様

大阪市内では、なぜか谷四周辺に集中しています

さて、どのお店がいいのかな? 自分の住む大阪市内で検索してヒットしたのは2店舗、ローロサイクルワークス(以下ローロさん)さんと、ビチ・テルミニさん。あとこの時はなぜかヒットしなかったのですが、ワイズロード大阪本館さんでも取り扱われています。前者2つが折りたたみ自転車に特化したお店なのに対して、ワイズロードさんは自転車全般を取り扱う総合デパート的なものだったからかも知れません。実際、店舗の大きさも取扱商品の多彩さも圧倒的ですので、汎用的なパーツを求めるときはここに行くことにしています。

結局、自分はローロさんを選びました。ビチ・テルミニさんが週休2日なのに対して、ローロさんは年中無休だったからです。ただこれはビチ・テルミニさんが劣るというわけでは決して無く、店長お一人で切り盛りされているだけにそのサービスは常にマンツーマン。ネット上での評判も極めて高いようで、例えは悪いかも知れませんがチェーン店の喫茶店と、マスター一人でやってる喫茶店のようなものでしょうか。それぞれ良い点があって単純比較は出来ないと思います。実際、自分も目的に合わせて行く店を変えています。

ブロンプトンはオークション出品も多いですし私も見ていましたが、こちらはお奨め出来ません(自転車にとても詳しい方なら別です)。落札してみたけど結構酷い状態だったという話もよく聞きますし、きちんと正規代理店で購入すればその後も手厚いメンテナンスが受けられます。とにかく安心感が違います。10数万のうちわずか数万をケチってまともに使えない羽目になるのでは、まさに安物買いの銭失いと言えるでしょう。

少々前置きが長くなってしまいましたが、ここからモデルの選定です。
ブロンプトンの型番は、M6L といったような3文字の英数字で表されます。
先頭から順番に以下のような意味があります。これ以外のモデルも存在しますが、日本国内では一般的ではありません。

  • ハンドル形状(S, M, P)
  • ギア数(2速, 3速, 6速)
  • リアキャリアの有無(L=無, R=有)

より詳しく御覧になりたい方は、輸入代理店のミズタニ自転車さんのサイトで。

ハンドル形状



Sハンドル

Mハンドル

Pハンドル

自分はSとMに試乗してみて、Sを選びました。そちらの方が安定していたと感じたからですが、これには理由があります。ここからは受け売りと自分の感覚を交えて書いていますので、実際に購入を検討されている方は必ず試乗してご自身の感覚で選んでください。

Sハンドルは前傾姿勢でスポーティに走るタイプ、Mハンドルは高い視点でゆったり走るタイプです。小径車は初めて乗ると非常に不安定に感じますが、Sは前傾姿勢のため体重が前輪にかかって安定します。これが自分が、Sが乗りやすいと感じた理由です。

しかしSにも弱点があります。これは乗り始めて気付いたことですが、地面の凸凹が両手に対しダイレクトに響いてくるのです。Mハンドルは湾曲のしなりがこれを多少吸収してくれるそうです。Pハンドルへの換装も検討しましたが、結局グリップを替えることでこの問題に対応しました。

乗ったことはまだ無いのですが、そのPハンドルはSとM両者の利点を合わせ持ったハンドルらしいです。下を持てばSと同じく前傾姿勢でスピードを出すことが出来ますし、上を持てばMと同じ視点と、しなりによる衝撃吸収効果が得られます。後は形状の好みの問題でしょう。

ギア数



2段

3段

6段

次は実装されてるギアの数です。これもまた悩ましい選択です。
ギアの段数が多い方が良いように思えますし、実際私も6段を選びました。しかし、ギア数が多いほど自転車の重量も(価格も)増えることを覚えておいて下さい。起伏の少ない街中を走るだけなら、6段は必要ないそうです。あと、私は好んで使いますが6段のトップギアは重すぎるという意見をよく目にします。

それぞれペダルを1回転したときに進む距離は以下の通りです(カタログより抜粋)。

Low ←→ High
6段2.64m3.25m4.14m5.09m6.49m7.98m
3段3.82m5.09m6.78m
2段4.47m5.96m

2段は外装ギア(ペダルを漕ぎながら切り換える・シンプル)、3段は内装ギア(停止中に切り換える・内蔵なのでメンテフリー)になっており、6段は両方を組み合わせて使います。1+2,3+4,5+6をそれぞれ内装で、外装でLow/Highを切り換えるため、1段ずつ切り換えられないのが少々不便です(まあ慣れます)。
個人的には一漕ぎ5.09mが非常に万能で、街中だけなら3段がベストと思いますが、坂道が多いと脚力によっては厳しくなるかも知れません。

リアキャリア

型番最後の L/R は、リアキャリアの有無です。
ブロンプトンは畳むと補助輪で支える形になり、そのまま転がせることになっているのですが、実際は出来ないに等しいです。補助輪をイージーホイールなどに換装しないと、とてもじゃないけど転がせません。それでも重いわ不安定だわとなかなかにきついです。


もし、この状態で転がす機会が多い(マンションなどで畳んだ状態から自宅まで転がす距離が長いなど)なら、リアキャリアを付けましょう。4輪になるので比較にならないくらい安定して転がせます。私はキャリア無しのモデルを選んだので、前部を少し持ち上げて後輪だけで転がします(重いです!)。


こうして、S6L(黒) が我が家にやって来ました。ちなみに標準モデルは赤、緑、黒の3色で、それ以外は1~2万円プラス。マニア心をくすぐるRAWカラーはそれ以上お高くなります。さらに一部パーツをチタン製に替えた軽量モデルもありますが、財布も軽くなるお高さです。

追加でライト(夜間無灯火は違法です)、輪行袋、ブレードロックなどを購入したので、全体で22万円ほどになりました。これは特に強調したいのですが、高価な自転車ですからロックもケチってはいけません。盗まれたら元も子もないのです。私が購入したものはABUS製のブレードロックですが、ご覧の通りフレームに装着出来るので重さも場所もそれほど気になりません(逆にここ以外で持ち運ぼうとすると凄く不便です)。
ブロンプトンが盗まれたという話もよく耳にしますが、たいていチェーンかワイヤーを切断されています。なおブレードロックでもTATE製の安いのは素手で破壊される動画が公開されていますが、いずれにしてもきつめのロックを心がけたいですね。

ちなみにどんなロックも時間をかければ必ず壊せます。ですので青空駐車は論外(ブロンプトンにした意味が無い)。一時的な駐輪でも、出来る限り目に届く範囲で地球ロックするようにしています。やむなくセルフロックにするなら人目の多い場所で。さすがに衆人観衆の中でロックされた自転車を担いで持ち去るのはリスクが高いでしょう。いかにロック解除に時間をかけさせる(=見られるリスクを増やす)かと思っています。
まあ場所が許すなら、畳んで持ち込むのがベストですね。喫茶店のテーブル下にも入ります。

Sハンドルのところで地面の凹凸がダイレクトに響くことを書きましたが、実はお尻も痛かったので、サスペンションサドルも替えてます(ここでまた数万散財)。そしてグリップも変えることで手が随分楽になりました。衝撃吸収もありますが、握ったり置いたりと手の持ち方を変えるだけで随分と楽になるものだと思いました。



ブロンプトンはその小ささながら、荷物の積載能力も優れています。特に秀逸なのがフロントキャリアシステムで、専用のバッグをフレームに直接ジョイントさせるため、ハンドリングに影響しません(重い荷物でもハンドルを取られない)。しかも畳んだときはこのバッグの持ち手を掴んで転がせます。


ここは素直にSバッグやMバッグといった純正品を一つ買っておくことをお奨めします。私は最初にサードパーティのバッグを買いましたが(参考記事)、自転車に取り付けるフレーム単体が販売終了&取り寄せが待てなかったため、追加でSバッグを買ってしまいました。
しかしながら、純正品は背面ポケットの多さも便利で、結局ポタリングではこのSバッグばかりを使っています。

また、このバッグを装着することで前輪にかかる重さが増え、安定度が増しました。もし試乗時にバッグが付いていたら、Mハンドルの方を選んでいたかも知れません。


最後に何ですが、輪行にこだわらないのであればブロンプトンは数多の選択肢の一つに過ぎません。もっと安い自転車も、もっと走る自転車もあります。しかしながら、輪行は一度やってみるとその自由さに病み付きになります。帰りを気にせずどこまでも走るのも良し、輪行で観光地まで行き現地で走り回るも良し。そして輪行をするなら、ブロンプトンは最高の相棒となってくれるでしょう。

色々書きましたが、ブロ歴3ヶ月の素人による記事です。あくまで一つの視点として、色んな方の意見を参考にし、最後は是非実際に見て、乗ってみてください。どのお店でも試乗サービスをされています。

ブロンプトンは乗っても最高ですが、持っていること自体に喜びを感じる自転車です。可愛いです。畳んで部屋に置いて眺めてはニヤニヤしてしまいます(気持ち悪い)。こういうのは自分だけではないようで、そんなところもブロンプトンが世界中で愛される理由なんだろうなぁと思います。